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「カナダ生活(学会編)」#1 ESMO2022&Barts Cancer Institute(前半戦:パリ)
Voila!泌尿器科専門医の竹村です。
この度,ESMO2022 in ParisにてIMDCからの演題を発表して来ました。
ESMOとは欧州腫瘍内科学会のことで,世界中に数多ある腫瘍内科学会の中でもアメリカの学会であるASCOに次ぐ規模の学会です。
さらに今回は日本癌治療学会の取り計らいで,ロンドンにある設立1123年というヨーロッパ最古の聖バーソロミュー病院にてESMOメンターの元で1週間ちょっとの研修も経験できました。
まずは前半戦,パリ滞在を振り返ってみます。
ESMO2022
初めて参加したESMOなので正確には比較できませんが,オンライン参加を前提としておらずコロナ禍前と大差ない様相を呈しておりました。
ただしパリの交通事情はなかなかに悲惨で,会場の往復のタクシーには長蛇の列,ウーバーは呼んでも数十分待ちということで地下鉄が主な交通手段でしたが,その地下鉄も頻繁に止まったり挙句の果てにはなぜか途中で降ろされたりする事態に幾度も遭遇しました(乗務員のアナウンスがフランス語のみのため,事態の深刻さは他の乗客の顔色から類推するほかありませんでした・・・)。
ESMOでは,ASCO(前立腺癌の発表ばかり)に比して幅広い泌尿器腫瘍の発表があり,興味深かったです。
また,所属施設のボスのおかげで世界中の著名な研究者達と知り合えたのは現地参加ならではの収穫でした。
その後,共同研究のメールに対する彼らからのレスポンスが格段に好意的なものになったのはきっと偶然ではないはず。
ベタにエッフェル塔観光
せっかくパリに行ったのでエッフェル塔には登ってみました。
日本から同じく癌治療学会のフェローとして派遣された外科の先生と共に向かったエッフェル塔ですが,事前にオンラインでチケットを購入しておいて正解でした(当日券は割高&長蛇の列でお勧めしません)。
なお,私が前日に確認した際には平日にも関わらず,既に最上階まで登れるチケットは売り切れでした。
ちなみに最上階までのチケットが€26,80,2階までのチケットが€17,10となかなか強気な価格設定ですが,展望台からは日の入りと共に時事刻々と変わっていくパリの街並みを見下ろす絶景が望めました。
エッフェル塔の周囲には色々な人たちが商売をしていますが,私達は調子良く声を掛けてきた人力車に盛大にぼったくられましたのでご注意を・・・苦笑。
快適なユーロスターでの移動(パリ北駅では免税手続きもできる!)
パリからロンドンに移動するにあたって,大きく飛行機と鉄道の選択肢がありますが,個人的なお勧めはユーロスターです。
国際線は数時間前のチェックインが推奨されている空路と違ってチェックインは小一時間前にすれば良いし,スタンダード席でも飛行機のエコノミーに比べて十分に広いです。
ただし,個人的に気掛かりだったのがTax refund(免税)の手続きの可否です。
いまやBrexitでEU圏外となった英国にフランスから移動する際には,EUを出るタイミング(フランス-英国間)での免税が必要です。
ネット上で最新の情報が見つからず不安もありましたが,結論から言うと荷物検査を終えた先に免税用のキオスクがいくつも並んでおり,迅速に手続きができました。
空港に比べれば規模は小さいですがDuty free shopもいくつか立ち並んでおりますので,待ち時間に覗いてみるのも良いかも知れません。
次回記事ではこの旅の後半戦,ロンドンでの病院研修の様子を医療制度の違いも含めて振り返りたいと思います。
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