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「臨床研究(学会編)」#5 EAU26
Voila!泌尿器科専門医の竹村です。
この度,欧州泌尿器科学会(EAU26)にて,私がリードした日本・カナダ国際多施設共同研究の演題のオーラル発表の機会をいただきました。
私にとって原点の国際学会
思い返せば2019年に人生で初めて参加した国際学会がEAUでしたので,当時の高揚感と発表前の緊張感を昨日のことのように思い出しました(あれから場数だけは踏んできて,以前ほどの新鮮さが失われてしまったのが寂しいような)。
今回の研究テーマはややセンセーショナルな内容でして,「免疫療法を午前に投与した方が長生きできるのではないか」というChrono-immunotherapy(時間免疫療法)仮説を,転移性腎細胞がんにおいて検証した内容です。
結論としては,仮説通り午前投与群が午後投与群よりも有意に全生存が長いという結果で,他の交絡因子による補正後でもその結果が維持されました。発表後は想定通りメカニズムについての質問が続きましたが,残念ながらまだ十分に解明されていません。

学会はネットワーキングの場
今回はカナダの同僚とも久しぶりに会う約束をしていたほか,日本中の若手泌尿器科医での夕食会も企画していたのでそれはもちろん楽しみでしたが,加えて欧州各国から集うEuropean Urology誌のEditorやEAUガイドライン作成委員等の著名なエキスパートとの接点を作る(自分の発表以外でもなるべく質問して覚えてもらう)ことを目標にしました。
せっかく高い旅費や移動時間などのコストをかけていくので,ただ発表だけして終わりというのはどうももったいないような気がして・・・。その類稀な(?)貧乏性のおかげで,今回知り合ったベルギーの泌尿器科医からはEAUの若手学術専門家集団であるYoung Academic Urologistsのリーダーに私のことを取り継いでいただくことができたり,UKの腫瘍内科医(友人のセッションの座長をしていた女医さん)からはその後泌尿器科領域で最もインパクトの高い雑誌の1つから定期的に査読依頼を頂くことになったりと,現地参加ならではの有意義なコネクションを作ることができました。

そうは言ってもEAUは毎回新鮮!
EAUは7年ぶりと期間が空きましたが,(個人的に世界一好きな都市である)ロンドン開催ということで会場内外いずれも楽しめましたし,当院レジデント(みんな一生懸命頑張ってくれました!)と採択率約2-3割というCompetitiveな選考を通過できて良かったです。
EAUで議論される泌尿器科医目線は,米国臨床腫瘍学会(ASCO)や欧州腫瘍内科学会(ESMO)での議論の内容とも少し毛色が違いますので,以前は「ASCO GUがアットホームな感じがして好き」と過去ブログで書いた記憶がありますが,やはりそれぞれの学会には甲乙つけ難い魅力があることを再認識しました。
私にとって原点となるEAUで再び発表できた喜びを胸に,今回得られた新たな出会いとご縁を次の国際共同研究や若手泌尿器科医の学術活動へと繋げていきたいと思います。

